グラッドストーンとディズレーリと言うと、あらゆる面で対称で、終生のライバル。共に、19世紀後半を代表する英国の大政治家だ、、、。本を読んでたら、この二人の民衆への接し方の違いについて書かれていた。この二人の政治家と、それぞれ別の日に夕食をともにした女性の述懐だが、「グラッドストーン氏と同席した時、彼こそ英国で最も頭のいい政治家だと思いました。でも、ディズレーリ氏と同席した後では、私は自分こそ英国で最も頭のいい女性だと思えました」、と。この話、面白い。ここで、注目すべきは、女性から極めて頭がいいと思われたグラッドストーンではなく、話をした女性自身が「自分を頭がいい」と思わせたディズレーリ。このディズレーリ、この女性の話をよく聞きながら、その問題解決の方向に話を持って行った。或いは、頭の中でモヤモヤしたものに、明確な方向付けが出来た。しかも、ごく自然な会話の中で。こんな感じだったのだろうか、、。文筆家としても有名なディズレーリ。今度、その作品も読んでみよう。
今で言うコーチング、その類稀な才能を持っていたのだろう。羨ましい。