90年代中頃のマルコポーロ香港ホテル。ここのロビー・フロアーのトイレには、サービスのいい、「トイレおじさん」がいた。お金に厳しい商社勤務の先輩も、「何と言っても「yes sir~」だからなあー」と、トイレに入る前に、5香港ドルほど用意したものだ、、、。昼前、TSTの五ツ星ホテルに行った。トイレに入ったら、トイレおじさん以外、誰も人がいない。用を足し終わるかなり前から、このおじさんがひねった蛇口、そこから流れ落ちる水の音が聞こえる。引っ張られるように、ここで手を洗い、差し出されたタオルを受け取った。チップ2ドルを渡したが、このおじさん始終無言。機械的な作業が、淡々と続いた、、。ところで、この二人の差、何だろう。一方からは、元気をもらい、一方からは、気を奪われる。同じようなサービスでも、提供する人で、全く変わってくる。何とも、面白い。
その当時、香港ホテルのコーヒーショップを利用しての、ややこしい話が多かった。「トイレおじさん」には、だいぶ元気付けられたものだ。