数年前、香港で、偽札が出回った事があった。その時、「その偽札を、50%増しで買い取りたい」という奇特な人達がいた。何でも、偽札判別器の試作に使う、と言う事だった、、、。ちょっと前だが、タクシー運転手からのお釣りに、丸い穴の開いた50元札が混ぜられていた。一瞬、「えっ、やられた」と思った。が、「これ、いい実験になる。面白いかも」と考え直した。タバコの火か何かで、誤って穴を開けられたであろうこの50元札、全く人気がない。これで、何度も支払いを試みたが、尽く拒否される。「銀行に持ち込めば、新しい札と替えてくれる」、と言っても、皆、面倒臭いのだろう。誰一人として、受け取ってくれない。ところで、この穴開き札、暫く遊んでから銀行に持ち込んだ訳だが、何の事はない。すぐに綺麗な50元札と交換してくれた、、。と言う事で、この穴開きお札、偽札防止の試作には使えなかったが、数ヶ月間遊ばせてもらった。楽しみ方のネタは、いろんな所に転がっている。
当然のことながら、人は損する事には、異常に反応する。面白さより、損しない事を選ぶ人の方が、多いようだ。
楽しませてもらった、「穴開き50元札」。