長年石油ビジネスに携わった人と、話す機会があった。石油ビジネスと言っても、この人の場合、石油の採掘。まさに現場での仕事だ、、、。採掘作業も、米国系の石油会社と日系の石油会社では、そのやり方、考え方が大分違うらしい。まず、発掘場所を決めたとする。米国系の石油会社は、出そうな所、出なさそうな所、すべての場所を満遍なく掘る。例え空井戸であっても、「ここが空井戸であった」という技術評価をする。一方、日系の場合は、発掘場所の中でも、出そうな所をピンポイントで掘る。これが日本の技術者サイドの考えでもあるようだ。ところで、この考えの違い面白い。米国の場合は、採掘場所を一つのポートフォリオと考える。油の出る井戸、出ない井戸、同じように評価する。一方、日本の場合は、よりコスト意識があって、効率を重視する、、。この採掘ビジネスに携わった知人は、「だから日本は駄目なんだ」と言っていたが、これ経営者からすれば、有難いのは日本式。技術的な部分でも、より経営者サイドに立つものとそうでないものがある。
ところで、米国式の考え方、面白い。「無駄な部分が無駄とわかった事を評価する」、何とも奥深いものだ。