もう30年ほど前だが、日本のオーケストラと共演したバイオリニストのギドン・クレーメル。黒いタートルネック姿で登場。その金属音を思わせる斬新な音とラフな恰好、強烈な印象が残っている、、、。昨晩、香港フィルの演奏会に出かけた。エッシェンバッハ指揮で、ピアノソロがバルト。ブラームのピアノコンチェルトとドボルザークの交響曲。なかなか魅力的な組み合わせだ。ところで、ピアニストのバルト、(演奏の際)黒いセーター姿で現れた。男性演奏家の場合は、黒いタキシードが定番だが、このバルト、いかにも普通の恰好で演奏を始めた、、。「保守的なクラシック音楽の世界にも、改革の嵐が吹き始めてる」、昨日の演奏を聞きながら、そんな事を思った。
「自分が一番力を発揮出来る恰好で演奏する」。恰好にこだわる必要はないのだろう。
<香港フィルハーモニー>