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vol.009 r.1 HONG KONG CO LTD 田坂様
弊社は電子部品、基盤の商社をやっています。
基盤以外のものも扱うことは可能なのですが、私は前職が電子部品の商社で基盤を専門にやっていて専門知識があるので、まずは基盤をメインに行っています。
今は中抜けというか商社抜きで行うこともありますが、まだまだ私たち商社の存在意義はあります。
例えばお客さんがまず直接日系の基盤メーカーに問い合わせたとき、値段が合えばよいのですが、コスト面ではローカルは20〜30%は安く提供できますから、ローカルと取引したいですよね。
しかし、中国のメーカーは日本語ができなかったり、文化の違いで常識が異なったりすることから、直接やりとりするには、納期、品質、立ち上げの面でリスクが高いです。
そういう時に、中国と日本の両方の文化の知識があり、基盤のプロフェッショナルである我々が間に入り、メーカーとお客さんの双方にメリットがあるように交渉していくのです。
これは日本にいてはなかなかできません。常に工場の側に立って、工場をいかに管理するかが肝心で、それが我々の一番の仕事になってきます。
私たちの仕事で苦労することは、例えば、納期が間に合わないというトラブルが発生した場合、日系メーカーでしたらなんとかしましょう、となるのですが、中国では、できないものはできないと言われてしまいます。
また、石油の上昇による値上げが発生すた場合も、お客さん側が値上げを受けないなら供給しないとなり、生産がストップしてしまいます。
そんなときに、我々が工場の返事をそのままお客さんに伝えるのではなく、そこで我々がいかに中国のメーカーに日本の文化をわかってもらうか、またいかに日本のお客さんに中国の文化をわかってもらうか、ニュートラルに両方の立場にたって交渉することがポイントになってきます。これが一番苦労することです。
私は、香港、中国以外にもマレーシア、タイで事業を行っています。
私自身、シンガポールに4年、マレーシアに8年、タイに1年半に住んだ経験があり、東南アジアの市場、文化、言葉などよくわかっていたので、自分の経験を活かして、まずマレーシアとタイに基盤の商社を設立しました。
マレーシアだけ、タイだけ、あるいは香港、中国だけですと、リスクが高いわけです。サラリーマンではないので、1つに集中してしまうとそれがうまく行かなかったときのリスクが非常に高いです。要するにリスク分散として数カ所に設立しました。あくまでも商社なので工場を作るわけでもなく、人材の確保だけなので投資もそこまでかかりませんので。
現在景気の方は、この5社のうち2社くらいは良くないです。
もともと事業をはじめたときはタイが非常によく、そのときはマレーシアと香港は全然だめだったのですが、今は逆にマレーシアが良くてタイと香港は良くないです。また状況が変わってくればある地域が悪くてもある地域は良いというかたちになってくると思います。もちろん全部よければいいですが、なかなかそういう状況にはならないですから、リスク分散で5社立ち上げたことは成功しているかなと思います。
海外起業を考えている方へのメッセージですが、私の場合は色々な拠点に会社を作りましたが、そんなに投資額がかからなければ、できるだけリスクを分散させるということが基本じゃないかなと思います。
株と同じで、全部を同じ株にかけるのは危ないですから、全て同じことがビジネスにも言えるかなと思います。
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