日時:2018年9月7日(金)12時30分~14時
場所:香港/尖沙咀
テーマ:「翻訳」とはいったい何?
主催:辻野氏
辻野氏より事前に翻訳について資料をご用意いただいて
こちらの資料をもとに、すすめていただきました。
翻訳には大きく分けて
ビジネス翻訳(産業翻訳)、出版翻訳、映像翻訳とあるそうです。
ビジネス翻訳とは主に会社の契約書や、マニュアルなどビジネスに関わる全般の翻訳、出版翻訳は小説や本など、映像翻訳は映画やドラマなどの翻訳のことをさします。
辻野氏は、ビジネス翻訳を専門とし、また辻野氏の会社では
日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、中国語など様々な翻訳をされています。
最近特に多くなったのが中国語だそうです。
—以下、辻野氏の資料を抜粋したものです—
翻訳とは、起点言語から目標言語に翻案することであり、
例えば、英文から日本文へ翻訳された場合は、起点言語が英語であり、目標言語が日本語である。起点言語による分を原文といい、目標言語による分を訳文・翻訳文と言う。一方文章でなく、自然言語の発話を別言語に置き換える行為は通訳とも呼ばれる。
翻訳…原文に書かれている内容をそのまま訳すること。
(足したり引いたりしてはならない。「足す」翻訳者の私見が混入する「引く」伝わらない情報が発生する)
例えば、たどたどしい原文で書かれたものを翻訳してくださいと言われればたどたどしい翻訳文が出来上がる。お客様に相談して直す場合もありますが時間がかかります。
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翻訳において
同じ感情であってもAの言語とBの言語では違う言葉になることがある。
原文を書いた人の背景をふまえて、契約書なども双方の意味がきちんと伝わるように。
原文をみて、どのような考えを持ちながら書いているのかを理解しながら翻訳をする。
辻野氏は例えば日―英の翻訳であったら、日本語を見ながら頭では英語に切り替え文にする。いちいち辞書は開きません。
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企業では、外国人スタッフに翻訳をやらせている会社もあります。
彼らは、言葉がわかるだけであって、翻訳のプロではない。時間もかかるし、間違いも多くなる。苦労します。
翻訳はプロに頼むのが一番です!!
直訳と意訳について
自然な表現を無視し、逐語的な置き換えや、熟語レベルの置き換えだけで済ませている、文章が状況や文脈ごとに持っている機能に十分に注意を払っていないような翻訳を「直訳」という。
例:Piece of Cake!
「直訳」:一切れのケーキ!
逆に文章が発話された状況や文脈において果たす機能や本当の意味(意図)の方に焦点を当てて、目標言語でほぼ同等の機能や意味作用を持つ文章にする、これを「意訳」と呼ばれるものである。
例:Piece of Cake!
「意訳」:そんなの簡単だ!
起点言語では1語で表される概念が、目標言語では複数の場合もある。
起点言語:こんにちは
目標言語:Hello, Hi There, Good Afternoon
などがあります。
本日は翻訳について初心者でもとても分かりやすくご説明頂きました。
これは、翻訳のごく一部、表面的な部分でありまだまだ奥が深いと感じました。
そして、海外で暮らしていると外国語って難しいなと思う反面、母国語である日本語の難しさにも気付かされます。
辻野氏の昼メシ会、ぜひまた開催して頂きたいと思いました。