1月8日(金)「母国愛」

指揮者の小澤征爾氏が食道ガンで入院、半年間は治療に専念するとの報道があった。今年の12月、カーネギホールで「ジャパン・フェスティバル」が催されるが、この前までには復帰したいようだ。小澤氏と言えば、N響との関係悪化で単身渡米、バーンスタインやカラヤンとの関係を基に世界最高峰にのぼりつめた大指揮者だ。活動の半分以上は、海外だと思う。ところで、海外に住む日本人は、日本居住の日本人より、より日本国というものを背負って生きてると思う。良しにつけ悪しきにつけ、「日本人であること」を意識する機会が多い。それだけに、日本のために何かしたいと思う人がたくさんいるんだろう。小澤氏が尽力している12月の「ジャパン・フェスティバル」、注目だ。

20年以上前だが、まだボストン響の音楽監督だった小澤氏と、その当時新鋭ピアニストのツィメルマンとのブラームスのピアノ協奏曲を聞いたことある。50分近い演奏が終わった後、当時50代だと思う小澤氏が、多分その当時30代のツィメルマンにアンコールを何度も促した。通常アンコールは小曲を行うが、その時は、50分近かった演奏曲のどこかを切り取って再びやるような感じだった。結局、ツィメルマンが精も根も尽きたという感じで辞退、アンコールの演奏は行われなかった。でも、再三アンコールを促したのは、単に小澤氏のサービス精神なのか、それとも指揮者と演奏家の意地の張り合いもあったのか、、、いずれにしろ忘れられない光景だ。