北京語、広東語ベラベラ、商社勤務のY氏が、10年ぶりぐらいに、突然訪ねてきた。そのY氏が、1冊の本を、置いていった。日本史について書かれた、難解な本だ。斜め読みしてみたが、この本、結構面白い、、、。ミュージカルの傑作、マイフェアレディの中では、ヒギンズ教授が、下町育ちのイライザの下町訛りの発音を矯正する場面が、でてくる。ただ、この発音の違いは、イギリスの、しかも同じロンドンの中での、上流階級と下級階層の間での、発音の差。一方、江戸時代の日本では、標準語と方言の違いがあっても、殿様と一般庶民は、同じ言葉を話す。薩摩の殿様も、庶民も、同じ薩摩弁を話すし、江戸の殿様と庶民の場合も同様。日本では、イギリスであったような、階層による発音差別はなかったようだ。それは、謡曲の影響だ、とその本に書いてある。謡曲が、一般大衆に浸透したため、発音差別がおこらなかったという事だが、興味深い話だ。
謡曲とは、脳や狂言の台本を、暗証し、謡うもの。「高砂やーー」の高砂も、確か謡曲だ。1度、調べてみよう。